「エロティシズム」展

Duration : 12:00 - 19:00

Opening : 2021年4⽉30⽇(⾦)〜2021年6⽉13⽇(⽇)

Venue : 東京都港区台場2-2-4 クリニックモール3階

Tel : +81 (0) 3-6426-0726

Web : https://www.shunartdesign.com

Artist : 柴一茗 裴晶 余启平 内田江美 佐藤令奈

コンテンポラリーなエロテイシズム
―日中作家グループ展に添えて
 幼かった頃に、父親の書斎でこっそり引っ張り出したロレンスの『チャタレー夫人の恋人』を読んだ。森の中で、コニーが裸で霧雨の中で踊るシーンがまだ幼い自分にはとても神秘で大胆なエロスのイマジンだった。後で大人にバレて、ひどく怒られた記憶がある。
 子供から見た大人の世界の神秘性、禁止と侵犯によって想像は無限に広がったりしたものだ。大人と子供の区別はなんだろうと思っていた。
 フランス哲学者のジョルジュ・バタイユはエロテイシズムとは、人間の意識の中にあって、人間内部の存在を揺がすもののことであると定義する。単純に動物的でない時に、人間の性活動はエロテイックになり、本質的に内的体験によるものになる。
 そしてバタイユ自身の哲学書として論理性に富んだ三部作著書『無神論大全』(『内的体験』、『有罪者』、『ニーチエについて』)と「眼球譚」「空の青」のダーテイエロスの描写の間には劇的なギャップが潜む。その哲学と文学の間に跨る二重あるいは多重人格的な要素には戸惑いと同時に魅惑性にいつも傾倒される。
コロナ禍の中でソーシャル・デイスタンスを取っている今、日中両国の5人展を企画したのは、他ならぬ「内的体験」の不足に起因する。去年の上海で開催された昨年の「春・色」展の東京巡回展である。
中国からはユ・チピン(余启平)、ペイ・ジン(裴晶)、チャイ・イミン(柴一茗)の3名、日本では佐藤令奈と内田江美の二人の平面作品とインスタレーションが展示される予定である。上海の作家さん作品は巡回してきたが、佐藤春奈には新作を製作してもらった。内田江美作品は、岡山在住の彼女ならではの興味深いインステラーション大作である。デニムに染める前の生成りの生地に絶妙なバランスで描かれた春画、シンガポール、アメリカ、中国の海外のギャラリーで展示された歴史がある。日本の瀬戸内海の古民家で展示された小桃ある作品だ。個展の続きにインスタレーションだけ形を変えて、展示会を繋げた形にした。いわば、春画のコンテンポラリーな表現である。佐藤令奈作品の作品はとても繊細に描かれている。仏像の手にも似た神聖性の富んだ手には、優美さと肉欲の矛盾していそうで、実際には「イノセント」に対する憧れさえが見え隠れする。私達は欲望に「愛」をも付随させることで「行為」に「神聖」さをも求めようとする。
それに対して、中国の作家ペイ・ジン作品の「むき出し」な描写は、プロバガンダ的な舞台劇のヒロインを彷彿とさせる現代的な転換、その画面に観者は何を感じるか、その「奇妙な無理解」にエロスを醸し出している。チャイ・イミング作品は古典的な冊子に山水画の中に隠されている良く探したら見えてくる「色っぽい」表現。絵画の中で「鬼ごっこ」をしているような作家の面白い個性が作品から見て取れる。
ユ・チピン(余启平)作品は、故宮の壁を思い出させる朱雀色に文人画の優雅さを残した緩く朗らかな春画、ユーモラスが控えめにエロスと混合されている。京都在住20年間という経験から来る異文化混合が醸し出す国際性、それでいながら現代文人画のとても観るものを心地良い境地に誘い入れる。
東京は、蔓延防止等重点措置中、大阪も緊急事態措置を要請中だと大変な中、先行きが不明な不安な中でもこの作品達が観るものに束の間の「未知の純潔」を感じ取れたら良いなあと思った。

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