Shingo IGUCHI | 井口 真吾

Biography

Shingo IGUCHI | 井口 真吾

 (b.1957)

 

1957年 広島県生まれ

1983年 漫画雑誌「ガロ」にてデビュー

1984年 漫画「Z CHAN」を発表。

 

1984年以降、「Z PLAN」と名付けられたキャCVラクターや仮想世界の可能性を探求するプロジェクトを開始し、「Z CHAN」の世界をテーマに、漫画、絵本、小説、詩、イラスト、絵画、パフォーマンス、音楽など、様々な方法で表現し続けてきた。

トンガリ帽子とアイマスクがトレードマークの男の子Zちゃんが主人公の物語「Z CHAN」は、哲学的で暗示と謎に満ちた独特の世界感が特徴。

 

展示作品の多くは「Z CHAN」の世界に今の時代を干渉させながら、Z CHAN漫画の構成要素を分解再構築したシンプルなスタイルで構成されている、帽子に記された「Z」の文字には様々な意味が隠されています。禅(ZEN)のZもその一つです。禅的な美意識が作品の基底にあることは、モノクロのシンプルな線で構成された空間表現や、禅問答を思わせるような会話にもみてとれます。Z CHANの物語の中で登場し、有名アパレルメーカーのTシャツになるなど人気者となったサブキャラであるクマのバンロッホが世に出るきっかけとなった絵本「バンロッホのはちみつ」は、禅の教えを図と詩で解いた「十牛図」がヒントとなっていると言われています。

 

2000年以降は現代美術の領域が主な活動の場となっている。

2021年には広島県安芸高田市美術館で2棟を使用した企画個展が開催された。

2021年に続き、2度目の鎌倉での個展「Z 2022 m」は、Z CHANの世界が現在位置する時空座標といえるでしょう。

 

ますます混迷を深めてゆく時代の中で、何を信じ、何を求めるか。

物語は続いてゆきます。